あらすじ

西暦2205年。
歴史の改変を目論む「歴史修正主義者(れきししゅうせいしゅぎしゃ)」によって過去への攻撃が始まった。
時の政府は「審神者(さにわ)」なるものたちに歴史の守護を命じる。
その審神者の物の心を励起(れいき)する力によって生み出された「刀剣男士(とうけんだんし)」たちは、
さだめられた歴史を守る戦いへと身を投じるのだった。

慶長十九年、大坂。
方広寺鐘銘事件を発端に、徳川家康率いる幕府軍と豊臣秀頼を長とする豊臣家の間で勃発した戦国時代最後の大戦、大坂の陣。その皮切りである冬の陣では、圧倒的不利と見られた豊臣方が浪人衆たちの助勢により善戦。戦いの長期化を懸念した徳川方は和睦交渉に転じ、豊臣方もその条件をのむこととなる。
その裏には、歴史を巡る刀剣男士と時間遡行軍の戦いがあった。山姥切国広率いる部隊の働きにより、1度は守られたかに見えた歴史。しかし、さだめられた未来に一矢を報いようとする真田信繁が、歴史とは異なる局面で自刃。その事実は、あるものたちが信繁の影武者を仕立て上げることによって隠蔽されるのであった。

表向きだけの正史が遂行される歴史。
大坂夏の陣の時代に、へし切長谷部を隊長とした三日月宗近、鶴丸国永、数珠丸恒次、骨喰藤四郎、薬研藤四郎からなる部隊が出陣する。
たどり着いた大坂城下町は、祭りのような喧騒が溢れ返っていた。聞き込みによると、豊臣軍は徳川率いる幕府軍を相手に連戦連勝しており、町人たちは気の早い戦勝祝いに沸いているとのこと。
豊臣滅亡という本来の歴史からずれ始めていることを察する刀剣男士たちは、任務の最中で奇妙な士たちに遭遇する。それは、史実には実在するはずもない真田十勇士であった。

一方、政府より命じられた“ある任務”のために先んじてその時代へとやってきていた大千鳥十文字槍と泛塵。ある事情により泛塵と別行動を取る大千鳥は、状況を打開するために三日月宗近に接触を試みる。

やがて刀剣男士たちは、大坂夏の陣の頃には解体されてなくなっているはずの真田丸を訪れることとなる。そこで彼らを迎えたのは、三日月宗近の元主である高台院湖月心尼であった。